ステージイベントは「エシカル宣言」から「エシカルMUSIC」「エシカルTalk」と充実したお話が聞けました。
令和元年12月21日(土)、静岡県浜松市のえんてつホールにおいて、「エシカル・ラボ in しずおか ~あなたの消費が世界の未来を変える~」と題したシンポジウム及び展示会を開催し、約300名の方々に御来場いただきました。
シンポジウムでは、伊藤消費者庁長官の開会挨拶の後、吉林章仁静岡県副知事による「エシカル宣言」を行いました。
吉林静岡県副知事(左)
伊藤消費者庁長官(右)
講師:鶴田氏
続いて、「エシカルMUSIC」の部では浜松市楽器博物館館長の鶴田雅之氏からクラリネットの歴史やクラリネットで使用するのは希少な木材のお話をしていただきました。その後、浜松市で活躍しているクラリネット奏者により、ベニーグットマン作曲の代表作等がアンサンブル演奏されました。
クラリネットアンサンブル
左から吉野氏、塚本氏、仁科氏、大石氏
「エシカルPresentation」では横浜国立大学 名誉教授の西村隆男氏を進行役に、静岡県でフェアトレードの販売やグローバルリサーチを授業で取り入れている浜松開誠館高等学校の学生による紹介の後、認定NPO法人オールしずおかベストコミュニティ 支援部長の松本克彌氏が障害のある人を働き手として企業につなげる事業のことなどのご説明をいただき、最後に株式会社資生堂 社会価値創造本部サステナブル環境室室長の中村亜希子氏が取り組んでいる事業等を紹介していただきました。
進行役:西村氏
浜松開誠館高等学校
松本氏
次に、「エシカルTalk」では再び進行役を西村氏が務め、フリーアナウンサーの富永美樹氏とRICCI EVERYDAY COOの仲本千津氏をお招きし、てい談を行いました。
登壇の様子 進行役:西村氏
鈴木静岡県くらし・環境部長(左)
清原富山県生活環境文化部次長(右)
最後の締めくくりとして、次回の「エシカル・ラボ」開催地である富山県への「エシカルバトン」の引継ぎが行われました。
ステージイベントのお話の中で浜松市楽器博物館館長の鶴田雅之氏が、クラリネットの歴史やクラリネットで使用するのは希少な木材であり、成長するまでに約70年~100年を要する事実、またヤマハグループによる管楽器で使用する希少な木材の保護活動についてエシカル消費との関連性を分かりやすく説明をしていただきました。
また、認定NPO法人オールしずおかベストコミュニティ支援部長の松本克彌氏が障害のある人を働き手として企業につなげる事業のほか、障害のある作家や障害のある方の作品を発掘する「みらーと」の説明もありました。
それから資生堂 社会価値創造本部サステナブル環境室室長の中村亜希子氏からは、同社が行っているサステナブルな環境社会を目指す事業の一環として、生分解性プラスチックの容器の開発や、約700アイテムのリフィルを発売することで、約60%のプラスチック使用削減に取り組んでいる事業についても紹介をしていただきました。
中村氏
仲本氏
RICCI EVERYDAY COOの仲本千津氏からは、ウガンダで社会問題化している失業率を低下させることを原動力に、シングルマザーを多数雇用して、アフリカンプリントのカバンの制作・販売を手掛けるビジネスを始めるきっかけなどについてお話をいただきました。
「エシカルStreet」では林野庁とアキュラホームによる「木のストローを作ろう」というワークショップを行いました。日本の森から伐り出したスギで環境にやさしいストローを作っていました。
また、エシカル消費をイメージした専門学校浜松デザインカレッジの学生たちが制作したPHOTO SPOTや、日本で初となるフェアトレード大学に認定された静岡文化芸術大学の学生が考案した「エシカル消費」をイメージしたロゴマークの人気投票を行い、その授賞式はシンポジウムの会場で行いました。
専門学校浜松デザインカレッジの
学生による作品
エシカルLOGOコンテスト投票所の様子
エシカルLOGOコンテストにおいて
採用されたデザインとその考案者
エシカル消費に関連した展示会の「エシカルStreet」には企業、学校、団体、官公庁による18の展示ブースが並び試食を含む展示・販売もしていました。例えば、カラフルなアフリカ布を使用したバッグやフェアートレードチョコの試食、その他ジャム、クッキー、縫製品の展示・販売からお茶の試飲・販売もありました。
展示会場の様子 その1
展示会場の様子 その2
「エシカルTalk」の中でフリーアナウンサーの富永美樹氏からは静岡県沼津市戸田に居住をすることになったきっかけや、戸田での生活等を通して、日々の生活でごみ削減を心がけているというお話をしていただきました。
会場からは「フェアトレードのコーヒーはよく買っていたけれど、それがエシカル消費とは知らなかった。」という声や「今回の展示はエシカル消費の知識の幅が広がるきっかけになりました。」という嬉しい声もいただきました。