滝沢 秀一さんが思う"エシカル消費"とは

ごみを回収していて思うことは、思い入れを込めないで買ったものは簡単に捨てる。
エシカル消費の第一歩は愛してるものを買い、命なくなるまで使うことだと思う。
どこから買うか、とここをクリアしたい。

ある住宅で出たゴミ

これまでの活動を教えて下さい。

ごみが出るということは、物を消費しているということであり、大袈裟な表現で言えば、生きている証でもあるんです。しかし必要以上のごみを目の当たりにすれば、目の前のごみよりも生きている私達自体がごみなのではないかと観念的なことを考えます。新品の自転車、丸ごとメロン、数回着ただけの大量の洋服。エシカル消費とは程遠い現実がそこにはあります。私はエッセイ、漫画、絵本、講演会を通して考えてもらおうと活動しています。

いま取り組んでいる・注力していることは?

現在、当たり前のようにしている生活スタイルがエシカル消費とは真逆の消費だと気づいている人はあまり多くないでしょう。つまり悪気があって意図的に環境に負荷がかかる消費をしているというよりも確立された生活の営みに合わせているだけです。 「知る・知らない」が重要なポイントであり、エシカル消費の存在自体を知ったうえでどう思うか?という問いかけと周知に注力している。特に若い世代の方は未来を担うので、学校講演には力を注いでいます。

今後の構想・取り組みたいこと・野望などは?

岡山のフードバンクを見学させてもらった時にとても驚きました。そこには捨てられるはずだった果物が集められており、産地を見てみると、岡山表記ではなかった。つまり運んでまで捨てているということに個人的な衝撃を受け、これが当たり前であってはならないと思いました。メディアや講演会、ボランティア等で話す機会が与えられれば、地産地消を訴え、賛同してくれる企業や団体と手を取り、世間の理解を得られるような活動に取り組みたいと思っています。

ある住宅で出たゴミ

 

滝沢 秀一
 芸人・ごみ清掃員

マシンガンズというコンビで22年間、芸人活動をしている。
2012年からごみ清掃員として働き、ごみは生活の縮図ということに気づく。世の中の成り立ち、消費、思いがごみに詰まっていて、その分析を発信している。

 

滝沢 秀一さん